竹栄株式会社(札幌市中央区)
・1928年設立
・従業員40名
・衣料製造卸業、インターネット販売、子ども写真館、フードシェアリングサービス、会員制アパレル無人店舗
・http://www.yuk-sports.jp/
外出自粛や在宅勤務等のリモートワークが増加したことで、外出着を着用する機会が大幅に減少し、売上が落ち込みました。世間では、飲食業界や観光業界の影響に目が行きがちですが、同じくらいアパレル業界にも影響があると感じています。
近々では、製造元である中国のロックダウンにより、衣類の仕入に影響が出ています。
コロナを機に、以前から計画していた24時間営業の会員制無人アパレル店舗をオープンしました。
入店するためには会員登録が必要になりますが、非対面・非接触で、他のお客様の目が気になる方、日中の営業時間に買い物ができない方等、様々なライフスタイルに合わせた利用が可能であることが評価され、売り上げ・会員数も順調に伸長しています。
同社では、大手通販サイトで子供服を中心に販売を行っていますが、ネット販売では実際に商品を触れることができないので、無人店舗での販売を通して、オリジナルブランドの発信やネット販売の相乗効果などに今後つなげる意向です。
また、この無人店舗では、商品の補充や清掃などを短時間で行うことができるため、将来的には人材不足や後継者不足で悩まれている取引先に対して、無人店舗運営のパッケージ販売やコンサルタントにつなげていきたいと考えています。
同社では、無人アパレル店舗運営のほか、大量の衣料品廃棄が出ている現状への解決として、子ども服のリユース活動や、食品廃棄削減に向けた新たな取組「フードシェアリングサービス プラスフード」などを通して、ライフスタイル全般に関わるサービスを提供していきたいと考えています。
コロナ前までは、本業である卸販売が高い売上割合を占めていましたが、一極集中にならないよう事業分散し、今後は北海道の原料を使用した道内製造アパレルを販売するというプロジェクトを始めるなど地域性の高い商品を展開していきます。
無人店舗の運営など、今までは非常識と思われがちだった事に価値が生まれているように、コロナを契機に事業スピードが加速し、低単価で疲弊しているアパレル業界が変わるチャンスだと考えています。
本業以外の取組は、一見バラバラに見えますが、ライフスタイルという面でつながっており、これらの取組からどうシナジーを起こし、いかにブランディングしていくかを考え続け、将来的には自社ブランドの製造・開発・提供を拡大していけるように取り組んでいきます。